Notes 8.x の Standard 版クライアントでは、「最近使用した連絡先」という機能が使用できます。これは、メールを受信・送信した、チャットをした、会議をした等の最近行った頻度に応じて宛先入力時に候補を表示してくれます。やり取りが多いユーザーほど上に表示されるというイメージです。
メールを送信したり受信したりすると、その宛先をローカルにある連絡先DBの"最近使用した連絡先"ビュー内に情報を追加していきます。また、やり取りの頻度情報も別途格納しています。
最近使用した連絡先機能についてまとめてみました。
■設定箇所[プリファレンス] - [連絡先]、もしくは、連絡先DBを開いて、[オプション] - [プリファレンス]
最近使用した連絡先に自動的に名前を追加しない(機能を無効にする)か、或いは、自分から送信したユーザーのみを追加するか等の設定が可能です。
■更新間隔最近使用した連絡先ビューの更新間隔は、デフォルトで30分です。以下の Notes.ini パラメータでその更新間隔を任意の時間に設定することも可能です。
DPAB_PROMOTE_INC
(例: DPAB_PROMOTE_INC=15 15分間隔で更新)
ただし、更新間隔を短くするとサーバーと Notes クライアントの UI のパフォーマンスに影響を与えますので、注意してください。
■アドレスのチェック以前のバージョンでは、アドレスをタイプミスして送信してしまったものもそのまま追加されてしまいましたが、8.5.2FP2/8.5.3 からは追加する際にアドレスのチェックが行われるようになっています。
Recent Contacts feature does not validate fully for RFC821 or RFC822 compliant addresses
http://www-01.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21441191■除外設定特定のドメイン名を含むアドレスは追加したくないような場合、以下の Notes.ini パラメータで除外することが可能です。
DPABRemoveRule
詳細は、以下の Technote を参照してください。
Is it possible to prevent certain names from being added to Recent Contacts?
http://www-01.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21415228■頻度情報の格納先どのユーザーとのやり取りが多いのかという頻度情報は、以下のディレクトリ内に格納されています。
data\workspace\.metadata\.plugins\com.ibm.notes.dip
このディレクトリ内のファイルを削除すると、頻度情報をリセットすることが可能です。「最近使用した連絡先」の情報を完全にリセットしたい場合は、以下の Technote をご参照ください。
(参考)[最近使用した連絡先] ビューの連絡先をリセットする方法
http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21466463■追加するエントリ数の制限最近使用した連絡先ビューに追加されるエントリの最大数は、デフォルトで3000に制限されています。この最大数は、以下の Notes.ini パラメータで設定可能です。
DPAB_MAX_DIP_TABLE_SIZE
(例: DPAB_MAX_DIP_TABLE_SIZE=500)
最大数に達すると、頻度の低いユーザーから Aging プロセスによって削除されます。Aging プロセスは、デフォルトで週1回チェックを行います。このチェックの間隔は、以下の Notes.ini パラメータで設定可能です。
DPAB_VALIDATE_INTERVAL
(例: DPAB_VALIDATE_INTERVAL=4320 単位は分なので 3*24*60 で3日おき)
こちらも更新間隔を短くするとパフォーマンスに影響を与えます。